カワハギ, ヒラスズキ, コチ (マゴチ) kawahagi hirasuzuki kochi magochi
Sept 19, 2015 17:52:39 GMT 9
Post by 管理人 on Sept 19, 2015 17:52:39 GMT 9
試した白身魚は数知れず。
その内、まだ取り上げていない白身魚で、特に好んで使っていたものについて書きます。
いずれも、定番ネタ(タネ)ではないものの、東京の江戸前のすし店で、そこそこ使われています。
◆カワハギ (皮剥)
カワハギは、東京湾口や外海で釣りをしている時に、近縁種のウマヅラハギと共によく釣れた魚です。
名前の通り、皮をバリッと剥いで使います。
カワハギはキモ (肝)が命の魚ですので、どのすし店でも身と一緒にキモが使われます。
旬は諸説ありますが、中秋から初冬にかけてのものが、身・キモ共に最も充実していると思います。
東京の一定レベル以上のすし店で、秋・冬以外にカワハギが使われることは、ほぼないと思います。
淡白な白身魚のキモには美味しいものが多いのですが、
すしの日に使いたいと思うものはあまりなく、いつもキモ好きの子供達のオヤツになっていましたが、
カワハギだけは例外でした。
カワハギのキモは生又は生に近い状態で使うため、活け物を仕入れなければなりません。
キモに血が残らないよう、しっかりと血抜きしてもらってください。(血の味・香りが好きな場合を除く)
キモがパンパンに膨らんでいる800グラム前後の大型がオススメです。
そのサイズが無い場合は、キモがパンパンの500グラム以上のものを仕入れてください。
築地場内では、東京湾と相模湾の釣り物、中でも竹岡産(東京湾)が特に高く評価されていました。
キモは生で使う場合と、サッと湯に通してから使う場合とがあります。
また、キモを裏濾しする場合(ポン酢や醤油又は煮切り醤油に溶くことが多い)と、
裏濾しせず切って使う場合とがあります。
私は、サッと湯に通してから氷水で冷やし、
水気をとり、筋を取り除いてから切って使いました。
刺身で食べる場合は、キモを添えて薄造りで。
握る場合は、ワサビ+煮切り醤油、又は紅葉おろし+アサツキ+ポン酢で、
小さく切ったキモを身の上に載せて供しました。
ウマヅラハギも活け物ならば同様に使えます。
◆ヒラスズキ (平鱸)
夏が旬のスズキに対して、こちらは冬が旬。
築地ではノブッコと呼ばれます。
スズキの身には特有のクセのある匂いがありますが、ヒラスズキの場合は少なくとも身からはそれを感じません。
築地場内で仕入れたことはありませんが、旬の時期であっても、いつでもあるという感じの魚ではありませんでした。
上物は5キロ前後で全て活け物。
長崎など九州からの入荷が多かったですが、スズキと同じく常磐産の釣り物が特に高く評価されていました。
ヒラスズキは、身が活きているうちに使った方が、その魅力を充分に堪能できると思います。
私が仕入れていたのは、上物を扱う地元の鮮魚店。
主にフランス料理用に、朝活け締めされたヒラスズキを仕入れました。
ヒラスズキは、フランス料理店でもよく使われる魚です。
その鮮魚店はいくつかのフランス料理店の仕入れ先にもなっていたので、
他にもアカアマダイ・シロアマダイ・マナガツオ・ヒラメ・超大型のクロウシノシタ(一般にいう舌ビラメの一種)など、
フランス料理によく合う身質がムチッとした白身魚をよく扱っていました。
ヒラスズキをフランス料理に使う場合、身が活きているうちに焼くと、
身に粉雪のようなキメの細かいフワフワ感が出ていい感じです。
すしや刺身にする場合は、上物サイズの活け物を使いました。
活け締め当日でも、翌日まで寝かせても、どちらもいい感じです。
すしの場合は、皮を引いて、シンプルにワサビを挟んで握り、煮切り醤油をつけて供しました。
◆コチ (マゴチ, 真鯒)
よく釣った魚で、愛着があります。
天ぷらで有名なメゴチ(ネズミゴチ) やマハゼを大きくしたような魚ですが、
水槽にいる上物の姿を見て、オオサンショウウオに似ていると思うのは私だけでしょうか。
旬は夏場の6~7月頃で、1キロ強の大型に真価があります。
活け物を仕入れ、薄造りにするとオニオコゼやトラフグに近い、引き締まった美味しさがあります。
また、皮や卵・白子も美味しいことで知られています。
築地で夏場に狙っていた活魚は、シマアジ・ホシガレイ・マコガレイだったので、
築地で仕入れたことはありませんが、
内房南西部から南部(千葉)、三浦半島南東部から南部(神奈川)、外房(千葉)、紀州(和歌山)
などの釣り物が特に高く評価されていました。
すしにしたことはあまりなく、薄造りにしてオニオコゼと同じように食べました。
活け締めの翌日になると活けの身質を失い、旨味成分はピークになるものの割と平凡な味なので、
すしや刺身以外の料理にした方が良いと個人的には思いますが、
すし店ではそのまま又は昆布締めにして握られることも多いです。
その内、まだ取り上げていない白身魚で、特に好んで使っていたものについて書きます。
いずれも、定番ネタ(タネ)ではないものの、東京の江戸前のすし店で、そこそこ使われています。
◆カワハギ (皮剥)
カワハギは、東京湾口や外海で釣りをしている時に、近縁種のウマヅラハギと共によく釣れた魚です。
名前の通り、皮をバリッと剥いで使います。
カワハギはキモ (肝)が命の魚ですので、どのすし店でも身と一緒にキモが使われます。
旬は諸説ありますが、中秋から初冬にかけてのものが、身・キモ共に最も充実していると思います。
東京の一定レベル以上のすし店で、秋・冬以外にカワハギが使われることは、ほぼないと思います。
淡白な白身魚のキモには美味しいものが多いのですが、
すしの日に使いたいと思うものはあまりなく、いつもキモ好きの子供達のオヤツになっていましたが、
カワハギだけは例外でした。
カワハギのキモは生又は生に近い状態で使うため、活け物を仕入れなければなりません。
キモに血が残らないよう、しっかりと血抜きしてもらってください。(血の味・香りが好きな場合を除く)
キモがパンパンに膨らんでいる800グラム前後の大型がオススメです。
そのサイズが無い場合は、キモがパンパンの500グラム以上のものを仕入れてください。
築地場内では、東京湾と相模湾の釣り物、中でも竹岡産(東京湾)が特に高く評価されていました。
キモは生で使う場合と、サッと湯に通してから使う場合とがあります。
また、キモを裏濾しする場合(ポン酢や醤油又は煮切り醤油に溶くことが多い)と、
裏濾しせず切って使う場合とがあります。
私は、サッと湯に通してから氷水で冷やし、
水気をとり、筋を取り除いてから切って使いました。
刺身で食べる場合は、キモを添えて薄造りで。
握る場合は、ワサビ+煮切り醤油、又は紅葉おろし+アサツキ+ポン酢で、
小さく切ったキモを身の上に載せて供しました。
ウマヅラハギも活け物ならば同様に使えます。
◆ヒラスズキ (平鱸)
夏が旬のスズキに対して、こちらは冬が旬。
築地ではノブッコと呼ばれます。
スズキの身には特有のクセのある匂いがありますが、ヒラスズキの場合は少なくとも身からはそれを感じません。
築地場内で仕入れたことはありませんが、旬の時期であっても、いつでもあるという感じの魚ではありませんでした。
上物は5キロ前後で全て活け物。
長崎など九州からの入荷が多かったですが、スズキと同じく常磐産の釣り物が特に高く評価されていました。
ヒラスズキは、身が活きているうちに使った方が、その魅力を充分に堪能できると思います。
私が仕入れていたのは、上物を扱う地元の鮮魚店。
主にフランス料理用に、朝活け締めされたヒラスズキを仕入れました。
ヒラスズキは、フランス料理店でもよく使われる魚です。
その鮮魚店はいくつかのフランス料理店の仕入れ先にもなっていたので、
他にもアカアマダイ・シロアマダイ・マナガツオ・ヒラメ・超大型のクロウシノシタ(一般にいう舌ビラメの一種)など、
フランス料理によく合う身質がムチッとした白身魚をよく扱っていました。
ヒラスズキをフランス料理に使う場合、身が活きているうちに焼くと、
身に粉雪のようなキメの細かいフワフワ感が出ていい感じです。
すしや刺身にする場合は、上物サイズの活け物を使いました。
活け締め当日でも、翌日まで寝かせても、どちらもいい感じです。
すしの場合は、皮を引いて、シンプルにワサビを挟んで握り、煮切り醤油をつけて供しました。
◆コチ (マゴチ, 真鯒)
よく釣った魚で、愛着があります。
天ぷらで有名なメゴチ(ネズミゴチ) やマハゼを大きくしたような魚ですが、
水槽にいる上物の姿を見て、オオサンショウウオに似ていると思うのは私だけでしょうか。
旬は夏場の6~7月頃で、1キロ強の大型に真価があります。
活け物を仕入れ、薄造りにするとオニオコゼやトラフグに近い、引き締まった美味しさがあります。
また、皮や卵・白子も美味しいことで知られています。
築地で夏場に狙っていた活魚は、シマアジ・ホシガレイ・マコガレイだったので、
築地で仕入れたことはありませんが、
内房南西部から南部(千葉)、三浦半島南東部から南部(神奈川)、外房(千葉)、紀州(和歌山)
などの釣り物が特に高く評価されていました。
すしにしたことはあまりなく、薄造りにしてオニオコゼと同じように食べました。
活け締めの翌日になると活けの身質を失い、旨味成分はピークになるものの割と平凡な味なので、
すしや刺身以外の料理にした方が良いと個人的には思いますが、
すし店ではそのまま又は昆布締めにして握られることも多いです。