サワラ (鰆, 本ザワラ), レシピ sawara recipe edomae
Feb 6, 2015 17:52:37 GMT 9
Post by 管理人 on Feb 6, 2015 17:52:37 GMT 9
サワラにもいくつか種類がありますが、以下はいわゆる本ザワラについて。
サバ科の魚で、青魚っぽさもありますが、江戸前のすしでは白身に分類されるので、私もそれに従いました。
春は産卵期で漁獲量が多くなりますが、寒鰆という言葉の通り、旬は冬です。
日本料理の定番の魚なので、産地直送の生で使える上物を、仕事では数多く扱いましたが、
江戸前のすしにも合うだろうなぁ、と思いながらも、長いこと家では使いませんでした。
東京で流通するサワラに、生で使えるものはあまりなく、個人で産直するには魚体が大きすぎるからです。
昔は東京湾の奥の方でもサワラが獲れたのでしょう、東京(江戸)のすし店ではヅケにするなどして、よく使っていたようです。
でも、現在の東京のすし店では、あまり使われません。
生で使えるものが少なく、身割れしやすく、色がさえず、しかも上物は魚体が大きいから嫌われるのだと思います。
私も、サワラをすしにした経験は少ないのですが、とても美味しいので紹介させていただきます。
1.仕入れ
築地場内には、御前崎(静岡)、銚子(千葉)、土佐湾、九州各地等々からサワラの入荷がありました。
数は少ないながら、生で使えるレベルのものもありました。
行きつけの仲卸しで、ほれぼれするような大型の上物をじっと見つめていると、
「胴切りしますよ。」
と言ってくださいましたが、使い切れるわけもなく、仕入れることはありませんでした。T__T
私がサワラを選ぶ際の基準は次の通りです。
1.釣り物
2.漁師と流通過程の扱いが良い(船上で活け締め・神経抜き・血抜きしているものもあります。)
3.大型のもの。少なくとも4キロ以上。
幅があり身の厚いもの。重量があっても細長く見えるものは× (3キロ級でも幅と身の厚みがあれば良質です。)
築地通いをする以前、上物を扱う地元の鮮魚店で、上記の条件を満たす生で使えるサワラがあった時に、
欲しい部分を少量仕入れました。
2.仕込みと供し方
仕事でサワラをたくさん扱いましたが、内臓にアニサキス(寄生虫)がいることも珍しくなかったので、ご注意ください。
◆生で使う場合
脂が強く、見栄えのいい腹側を使いました。
皮をつけずにそのまま又は昆布締めにして握っても、皮を香ばしく焼き、身を軽くあぶってから握っても美味しいです。
特に砂ずり部分が人気でした。
ワサビ+煮切り醤油、ワサビ+塩+かんきつ果汁、紅葉おろし+アサツキ+ポン酢など、それぞれ美味しく食べられます。
◆酢で締める場合
一大消費地の岡山や関西・四国では、酢で締めたサワラもよく食べられています。
皮ごと食べられる小さなものを使うのが一般的です。
生のサワラのすしが大好評だったので、酢で締めようと思っていなかったのですが、
上物を扱う地元の鮮魚店でとても素晴らしい大型のサワラを見た時に、ふとこれを酢で締めてみたいと思いました。
私が働いていた日本料理店では、サワラを酢で締めて使うことがなかったですし、
家で作ったのは2回だけなので経験不足ですが、とても上品で美味しく、シャリに合うと思いますので、紹介させていただきます。
【 レシピ 】
第1背ビレの中ほどから、第2背ビレの終わりあたりまでの背肉(半身)を使いました。
よく、サワラは尾に近い部分が美味しいと云われますが、私はこのあたりが好きです。
身が分厚く脂もたっぷりのっていたので、塩と酢の時間を長くとりました。
(材料)
・生でも使える皮つきのサワラの背肉 ・ 骨なし(5キロ超の大型のサワラを使用) 適量
・あら塩 (精製塩は不可) 適量
・造りの良い軽く酸味がマイルドな米酢 適量
・冷やしたミネラルウォーター(軟水) 適量
①ザルに、ザルが見えなくなるほどの、たっぷりの塩をふります。
②皮を下にしてザルにサワラを入れ、身の上からもたっぷりの塩をふり、切り口にもたっぷりと塩をします。
ザルを上から見ると、塩しか見えません。
③そのまま置きます。塩の時間は、諸条件によりますが5時間くらいが目安です。
④サワラをボウルに入れ、流水で水洗いします。
⑤皮を下にしてサワラを別のザルに上げ、ザルを立て掛けるようにして水切りします。
⑥水が切れたら、キッチンペーパー等でそっと水気を取り除き、別のザルに移し、
ラップして冷蔵庫に5時間くらい入れ、更に塩を回します。
⑦冷やした米酢と、冷やしたミネラルウォーターを同量ボウルに入れます。
⑧サワラを酢洗いします。
⑦の中でシャブシャブと洗い、皮目を下にして、別のザルに上げ、ザルを立て掛けるようにして酢を切ります。
⑨酢に漬けます。
冷やした米酢をボウルに入れ、皮を下にしてサワラを入れます。
酢はサワラが全て浸かる量にしてください。
⑩1時間半くらい酢に漬けたら、別のザルに上げ、ザルを立て掛けるようにして酢を切ります。
⑪ある程度酢が切れたら、ザルの下に皿を置いて、ラップし冷蔵庫で酢を回します。
サワラから出た酢が皿にたまるので、時々取り除いてください。
※酢が切れてから味を見て、昆布を使うかどうかを判断しました。
私は使いませんでしたが、お好きな方は、身割れさせないようサワラの皮を引き、
好みの昆布または白板昆布で包むと良いと思います。
⑫20時間後には美味しく食べられます。
⑬供し方
皮は硬いので、引いてから使いました。
背の身は、見栄えはあまりよくありませんが、味わい深いです。
包丁で切りつけ、ワサビを挟んで握り、煮切り醤油をつけて供します。
サバ科の魚で、青魚っぽさもありますが、江戸前のすしでは白身に分類されるので、私もそれに従いました。
春は産卵期で漁獲量が多くなりますが、寒鰆という言葉の通り、旬は冬です。
日本料理の定番の魚なので、産地直送の生で使える上物を、仕事では数多く扱いましたが、
江戸前のすしにも合うだろうなぁ、と思いながらも、長いこと家では使いませんでした。
東京で流通するサワラに、生で使えるものはあまりなく、個人で産直するには魚体が大きすぎるからです。
昔は東京湾の奥の方でもサワラが獲れたのでしょう、東京(江戸)のすし店ではヅケにするなどして、よく使っていたようです。
でも、現在の東京のすし店では、あまり使われません。
生で使えるものが少なく、身割れしやすく、色がさえず、しかも上物は魚体が大きいから嫌われるのだと思います。
私も、サワラをすしにした経験は少ないのですが、とても美味しいので紹介させていただきます。
1.仕入れ
築地場内には、御前崎(静岡)、銚子(千葉)、土佐湾、九州各地等々からサワラの入荷がありました。
数は少ないながら、生で使えるレベルのものもありました。
行きつけの仲卸しで、ほれぼれするような大型の上物をじっと見つめていると、
「胴切りしますよ。」
と言ってくださいましたが、使い切れるわけもなく、仕入れることはありませんでした。T__T
私がサワラを選ぶ際の基準は次の通りです。
1.釣り物
2.漁師と流通過程の扱いが良い(船上で活け締め・神経抜き・血抜きしているものもあります。)
3.大型のもの。少なくとも4キロ以上。
幅があり身の厚いもの。重量があっても細長く見えるものは× (3キロ級でも幅と身の厚みがあれば良質です。)
築地通いをする以前、上物を扱う地元の鮮魚店で、上記の条件を満たす生で使えるサワラがあった時に、
欲しい部分を少量仕入れました。
2.仕込みと供し方
仕事でサワラをたくさん扱いましたが、内臓にアニサキス(寄生虫)がいることも珍しくなかったので、ご注意ください。
◆生で使う場合
脂が強く、見栄えのいい腹側を使いました。
皮をつけずにそのまま又は昆布締めにして握っても、皮を香ばしく焼き、身を軽くあぶってから握っても美味しいです。
特に砂ずり部分が人気でした。
ワサビ+煮切り醤油、ワサビ+塩+かんきつ果汁、紅葉おろし+アサツキ+ポン酢など、それぞれ美味しく食べられます。
◆酢で締める場合
一大消費地の岡山や関西・四国では、酢で締めたサワラもよく食べられています。
皮ごと食べられる小さなものを使うのが一般的です。
生のサワラのすしが大好評だったので、酢で締めようと思っていなかったのですが、
上物を扱う地元の鮮魚店でとても素晴らしい大型のサワラを見た時に、ふとこれを酢で締めてみたいと思いました。
私が働いていた日本料理店では、サワラを酢で締めて使うことがなかったですし、
家で作ったのは2回だけなので経験不足ですが、とても上品で美味しく、シャリに合うと思いますので、紹介させていただきます。
【 レシピ 】
第1背ビレの中ほどから、第2背ビレの終わりあたりまでの背肉(半身)を使いました。
よく、サワラは尾に近い部分が美味しいと云われますが、私はこのあたりが好きです。
身が分厚く脂もたっぷりのっていたので、塩と酢の時間を長くとりました。
(材料)
・生でも使える皮つきのサワラの背肉 ・ 骨なし(5キロ超の大型のサワラを使用) 適量
・あら塩 (精製塩は不可) 適量
・造りの良い軽く酸味がマイルドな米酢 適量
・冷やしたミネラルウォーター(軟水) 適量
①ザルに、ザルが見えなくなるほどの、たっぷりの塩をふります。
②皮を下にしてザルにサワラを入れ、身の上からもたっぷりの塩をふり、切り口にもたっぷりと塩をします。
ザルを上から見ると、塩しか見えません。
③そのまま置きます。塩の時間は、諸条件によりますが5時間くらいが目安です。
④サワラをボウルに入れ、流水で水洗いします。
⑤皮を下にしてサワラを別のザルに上げ、ザルを立て掛けるようにして水切りします。
⑥水が切れたら、キッチンペーパー等でそっと水気を取り除き、別のザルに移し、
ラップして冷蔵庫に5時間くらい入れ、更に塩を回します。
⑦冷やした米酢と、冷やしたミネラルウォーターを同量ボウルに入れます。
⑧サワラを酢洗いします。
⑦の中でシャブシャブと洗い、皮目を下にして、別のザルに上げ、ザルを立て掛けるようにして酢を切ります。
⑨酢に漬けます。
冷やした米酢をボウルに入れ、皮を下にしてサワラを入れます。
酢はサワラが全て浸かる量にしてください。
⑩1時間半くらい酢に漬けたら、別のザルに上げ、ザルを立て掛けるようにして酢を切ります。
⑪ある程度酢が切れたら、ザルの下に皿を置いて、ラップし冷蔵庫で酢を回します。
サワラから出た酢が皿にたまるので、時々取り除いてください。
※酢が切れてから味を見て、昆布を使うかどうかを判断しました。
私は使いませんでしたが、お好きな方は、身割れさせないようサワラの皮を引き、
好みの昆布または白板昆布で包むと良いと思います。
⑫20時間後には美味しく食べられます。
⑬供し方
皮は硬いので、引いてから使いました。
背の身は、見栄えはあまりよくありませんが、味わい深いです。
包丁で切りつけ、ワサビを挟んで握り、煮切り醤油をつけて供します。